津島毛織工業組合
  毛織物の種類  
織物の三原組織
織物は簡単に言えば、経糸と緯糸の交錯で織られます。この基礎となるのが、「平織」、「綾織」、「朱子織」の三原組織です。すべての織物はどんなに複雑そうであっても、この三つのパターンをさまざまに変化させ組み合わせ応用してつくり出されます。
●平織 経糸、緯糸とも二本ずつで組織を完結し、糸が浮き沈みして一本ごとに交錯しています。表と裏は同じように出来上がります。表面は平らでなめらかですが、固くしまっています。平織を変化させたものに、斜子織、縦畝織、横畝織などがあります。
●綾織 経糸、緯糸ともに三本以上の糸で組織が完結し、斜め方向に連続した線状の綾目、斜文が出ます。別名、斜文織ともいいます平織に比べて厚手でやわらかく織り上がるので、ウールのふっくらとした感触をもっとも生かせる織り方です。この変化組織に、破斜文織、山形(菱形)斜文織などがあります。
●朱子織 経糸、緯糸ともに五本以上の糸を使います。織物の表がもとんど経糸ばかりのものを「縦朱子」「表朱子」といい、緯糸ばかりのものを「横朱子」「裏朱子」といいます。糸が交錯が少ないのでやわらかく、表面がなめらかで光沢のある織物になります。変化組織は、拡朱子織、重朱子織などです。
参考文献:繊維素材辞典/一見輝彦

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