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尾張津島 天王祭 7月の第4土曜日とその翌日の日曜日 日本三大川まつりの一つに数えられる天王まつり。 500年の伝統を誇り、全国の数ある夏まつりの中でも最も華麗なものと言われています。 もとは旧暦で行われていましたが、現在は7月の第4土曜日とその翌日の日曜日に開催されています。 天王まつりの起源は諸説あり、はっきりとした史実は残されていません。しかし、その記録は室町時代にまでさかのぼり、天王まつりの歴史の重さを感じるのには充分です。 織田信長は、桶狭間の戦いの2年前、妻同伴で祭りを見物しています。またこのまつりがことのほか好きだった豊臣秀吉は、京都の淀川でこのまつりを再現しようとしたというエピソードもあるほどです。 このまつりは「稚児うちまわし」、「宵まつり」「朝まつり」の順でドラマチックに展開されます。 天王まつりの主役とも言えるのが稚児うちまわしの稚児。優美にして華麗な稚児衣装を着て、供人の肩車に乗り宵の町並みを練り歩く様はまさに津島の夏の風物詩です。 そして、その翌晩。天王川に浮かぶ津島五車のまきわら船の提灯に灯りがともされると、灯と水のドラマは頂点に達します。 翌日、早朝から市江車の10人の鉾持が主役を演じる朝まつりが始まります。市江車を先頭に六艘の車楽船が能人形を飾り、楽を奏でながら中之島あたりまで進むと先頭の市江車の鉾持たちは布鉾とともに船上から次々に水中へ飛び込みます。川を泳ぎ、神社に向かって走る男たちの姿は勇壮という他ありません。 そしてその後、古式ゆかしく神輿還御、稚児の奏楽や盃事などがとり行なわれ、朝まつりの幕が下ろされるのです。 なおこの天王まつりは、貴重な信仰行事、民俗芸能として国の重要無形民俗文化財に指定されています。 |